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−続・ガラス原料あれこれ(84)−
[現在のガラス原料価格の動向]
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)
4月も終わります。
月の前半は冷え込みの厳しい日もありましたが、
ようやく春本番、穏やかな日差しが心地よい季節と
なりました。ちょうど今時分は東北地方で桜が満開の
頃でしょうか。
先月発生した東日本大震災から約1ヶ月半、
まだ大きな余震が続き不安な状況が続いていますが、
物流や交通など少しずつ色々なところで復興の兆しが見え、
被災された方々、復興にあたっている方々、
皆がひとつになって前へ進もうとする想いは、本当に
大きな力になるのだと改めて感じています。
さて、今回のテーマは「現在のガラス原料価格の動向」です。
前回の「ブツは溶け残り!?」や第79回「レアアースに
ついて」でお話した通り、現在ガラス原料を取り巻く環境は
日々厳しいものになってきています。
特にガラスへ着色剤・消色剤として添加する
レアアース(希土類)と呼ばれる原料の価格は
異常なほど高騰しており、この1年で軒並み
価格が10倍以上に跳ね上がっています。
レアアースはガラスに添加する以外にも、自動車や
家電製品の生産に欠かせない原料です。
酸化ネオジムはハイブリッド車などの磁石に使われ、
酸化セリウムは液晶ガラスなどの研磨剤に使われます。
昨年からの騒動でご存知の通り、レアアースは世界供給の
9割以上を中国に頼っています。その中国が環境保護などを
理由に採掘規制や出荷規制をかけており、市場に出回る
数量が減っています。一方世界的な需要は伸びているため
レアアース価格の高騰が継続して起きています。
またレアアース以外にも、赤やピンクの着色に使う
セレニウム、紫の着色に使うマンガン、スモークの
着色に使うニッケル、清澄剤として添加する
酸化アンチモンなどのガラスには欠かせない原料の
価格も急騰しております。
更に、此度の東日本大震災の影響も大きく、
ある珪砂の原料メーカーが被災したことにより
その珪砂が手に入らなくなってしまったため、
代替品として価格の高い珪砂を使用せざるを
得ない状態となっております。
このような状況の中、当社としては何とかお客様に
ご迷惑がかからないよう最善を尽くしてきましたが、
今後製品の安定供給を続けて行く為にも、
サングラスバッチ、サングラスカラーの両方において、
価格改定をお願いしなければならない状況となりました。
時節柄厳しい経済状況であると承知しておりますが、
ご理解賜りますようお願い申し上げます。
今後もガラス原料は価格の高騰や商品不足が続くと
考えられ、お客様にはご心配をお掛けいたしますが、
その中で、当社ではできるだけコスト削減に努め、
品質の安定した原料を使い、お客様に安心して商品を
使っていただけるよう、努力していきたいと思って
おります。
どうか今後とも、サングラスバッチ及びサングラスカラーを
ご愛顧いただきますようお願い申し上げます。
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)
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