Backnumber
−続・ガラス原料あれこれ(95)−
 
[ガラスと紫外線]
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)

5月に入りました。風も暖かくなり
日中は汗ばむ陽気の日も多くなりました。
ゴールデンウィークも中盤です。
後半の4連休、旅行や行楽の予定を
たてている人も多いのではないでしょうか。

さて、今回のテーマは「ガラスと紫外線」です。
紫外線と言えば夏、と思っている人が多いと思いますが
実は太陽が最も高くなる5月に最も多くなります。
紫外線には3種類あるのですが、その中の
UV−A(380−320nm)という紫外線が
5月に最も多くなり、浴びると肌が黒くなる
日焼けをします。
また紫外線でダメージを受けるのは肌だけではなく
家具などの色の退色やプラスチックの劣化、
お酒や天然果汁などにも化学変化も引き起こします。

そんな時の強い味方が「UVカットガラス」です。
最近の自動車にはこの「UVカットガラス」が
よく使われています。また電車やバスなども
比較的新しい時期に作られた車両にはこの
「UVカットガラス」が使われています。
「UVカットガラス」は紫外線を吸収するので
ガラスを透過した光にはほぼ有害な紫外線は
含まれていません。

また、実は特別なガラスではなくても、身近な
ガラスがある程度の紫外線をカットする性質を
持っているのをご存知でしょうか?
例えば窓板ガラスや蛍光灯のガラス、緑色や茶色の
ビンなどがそうです。
これらに含まれている「鉄分」が紫外線の吸収を
高める効果を持っています。
板ガラスの切り口を覗くと青緑色に見えますね。
あの色が鉄の色です。
色のついたビンの中でも特に緑色と茶色のビンは
紫外線吸収率が高く、お薬や栄養ドリンクのビンが
茶色かったりお酒のビンに緑や茶色が多かったり
するのは、見た目のデザインとしてだけではなく
紫外線から内容物を守るためでもあるのですね。

一方、UVカットガラスはガラスに色をつけず、
積極的にUV域だけをカットするよう設計された
ガラスです。UVカットガラスを作るには、
ガラスの原料に紫外線を吸収する成分の酸化セリウムか
酸化チタンを加えて溶融し、ガラスの板自体を
UVカットガラスにする方法があります。

また、5月21日の朝には日本国内では25年ぶり、
首都圏近郊では173年ぶりに金環日食が観察
できます。日食を観察するための「太陽観察用
グラス」が売られているのを最近よく目にしますが
この「太陽観察用グラス」も、太陽の強い光だけでなく
そこに含まれる有害な紫外線や赤外線も生活安全
レベルまで弱めることができるそうです。

爽やかな5月、太陽の光を味方につけて
旅行や行楽、観察を楽しみたいですね。
そうそう、金環日食が観察できるのはちょうど
通勤通学の時間帯ですので、皆様太陽に見とれて
遅刻などなさいませんよう気をつけてくださいね(笑)。

※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)

 
 
HOME会社概要全国ガラス工房案内ガラス原料あれこれメルマガ受付イベント案内リンク集工房求人コーナーお問合せサイトマッププライバシーポリシー

サングラスショップ 三徳工業株式会社 株式会社サングラス
ガラス工芸に関する商品や消耗品、ガラス製品のショッピングサイト。 ガラス全ての元となる「サン・グラスバッチ」の製造販売をしています。 ガラス化したもの(フリット、ロッド、ビレット)の製造販売をしています。