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−続・ガラス原料あれこれ(69)−
[ガラス工芸の溶融炉]
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)
明けましておめでとうございます。
今年も、サングラスのメールマガジンをよろしく
お願いします。
2009年は散々な年でしたが、2010年は是非いい年に
したいですね。
さて、前月号でお話した「バッチ溶融マニュアル」が完成し、
当社HPにアップ致しました。
http://www.santoku-kogyo.co.jp/product/asuki.html
今回はそのマニュアルにも出てくる「ガラス工芸の溶融炉」の
お話です。
マニュアルの中でまず触れたことは溶融炉の種類です。
同じガラスを溶融するという目的でも、色々な炉の形式があります。
大規模自動生産に適したタンク溶融炉、小規模生産に
適した「連帯ルツボ窯」、工芸に適した「単独炉」など、
様々な種類があります。
また同じ単独炉でも、「オープン・ポット」による溶融と
「ネコツボ」による溶融があります。
さらに使用する熱源も、重油、ガス、電気に分かれますし、
電気でも、ガラス生地そのものを発熱体とする「直接通電方式」と
カンタルやエレマーなどの発熱体を利用する「間接方式」が
あります。
これだけ条件が違う中では、同じ原料を使用しても同じガラスが
得られるかどうか、とても難しいことが容易に想像出来ます。
ですから、今回作成したマニュアルはあくまで目安としてご参照下さい。
さて、このように色々な形態の溶融炉が存在しますが、
ガラス工芸の場合は、「単独炉」がほとんどです。
また、坩堝は「オープン・ポット」を使用するケースが
多いようです。
「オープン・ポット」は燃焼空気がガラスに直接触れるので、
ガラスへの熱伝導の点から見ると有利ですが、
還元雰囲気のガラス(赤・オレンジ・黄色・アンバーなど)の溶融が
難しくなるという面もあります。
「ネコツボ」は、熱伝導は悪い反面、坩堝内の空気が安定しているので
きれいなガラスの生地を得やすいという利点があります。
また、ガラスの溶融炉を提供するメーカーも少ないようです。
海外には、ガラス工芸用にパッケージとして既製品のガラス溶融炉
を提供するメーカーがあるようで、サイズも比較的コンパクトで
移動も可能のようですが、日本国内での導入はまだ少ないようです。
国内では、耐火材メーカーが工房の状況に応じて、その都度
設計施工するケースがほとんどで、海外のような既製品の形は
あまりないようです。
新しく工房を立ち上げる方にとっては、溶解炉の購入はコストが
かさむようで、工房によっては耐火材やバーナーを購入して、
炉は自作しているというお話も聞きます。
ただ、自作だと熱交換器などの設置が難しく、高温を得るのが
難しいようです。
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