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−続・ガラス原料あれこれ(75)−
 
[ガラスの膨張係数]
※(続・ガラス原料あれこれは当社のメールマガジンのバックナンバーです。)

梅雨が明けたとたん、今度は急にすごく暑くなりました。
連日、猛暑日が続いています。
昔は猛暑日なんて、年に一度もなかったですが。
ガラス工芸に携わる方にとって、夏は大変ですね。
まだ夏が始まったばかりですが、もう早く秋が来ないかと
待ち遠しくなります。

さて、今月のテーマは「ガラスの膨張係数」です。
ガラスの熱膨張係数は、ガラスの合わせの問題の時に
何度か話題に出ましたね。
http://www.glass-kougeihiroba.jp/arekore/index71.html

ガラスは温度の上昇下降によって、伸び縮みします。
その伸び縮みの度合いを表したのが、(熱)膨張係数です。
当社のAスキの膨張係数は100X10-7/℃です。
何気なく書いていますが、この数字ってわかりにくいですよね。

10-7ということは10のマイナス7乗です。
つまり、0.0000001(ゼロが6つ)です。
パーセントに直せば、0.00001%。
これに100を掛ければ、0.001%ということです。
ということは、温度が1℃変わるごとに0.001%の長さの変化が
起こるということです。
膨張測定は、現在では直径5mmx20mmぐらいの
ガラスの棒を使って行われます。
この20mmの棒の長さが、1℃ごとに
20mmX0.001%=0.0002mm=0.2μ(ミクロン)
伸び縮みするということです。
ほんの少しですね。
これらからわかるように、熱膨張の測定は非常に大変です。
どうしても誤差が伴ないがちです。
測定中のほんのわずかの振動でも結果に影響を与えます。
もちろん免震台という振動をキャンセルする台の上に
機器を乗せて測定するのですが。

当社も、過去何度も信頼ある検査機関に膨張測定の依頼を
してきましたが、その都度違った結果が出てきました。

実は、当社のHPでもAスキの膨張係数を103X10-7/℃
と表記してきました。
今回改めて複数の試料を測定し直してもらい、その結果
当社のAスキの膨張係数は、100X10-7/℃であることが
確認されました。

一時期、安易にHPの表記を変更して、ご迷惑をお掛けしましたが、
当社はAスキの調合を過去10数年、まったく変更していません。
ですので、これからあらためてAスキの膨張は100であるという
認識を頂ければ、と思います。
なお、FAスキ、ALスキ、AK+1スキもすべて100です。
Kスキは98です。
今後とも、我々は皆さまが安心して当社ガラス製品をお使い頂けるよう
品質管理をしっかり続けていきますので、よろしくお願いします。




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